鍼の効果は、DNIC効果のオピオイドによるプラセボ。

鍼の効果は、DNIC効果の
オピオイドによるプラセボ。

鍼(英語でAcupuncture)は、経絡という気の流れがあり、重要なポイントに経穴(ツボ)があり、そこなどに細い鍼を指すという中国発祥の療法です。経絡の流れを正し、気の流れを良くすることで、様々な症状疾患に効果があると主張しています。

「ツボ」という単語を使っている方は多いですね。

日本でも鍼灸院は街に1〜2つくらいあるので、目にしたことがある方や、行ったことがある方はいらっしゃると思います。

しかし、科学的に考えてどうなのでしょうか?

個人的にはスピリチュアルやエネルギーなどの科学ではわからないことは否定はしません。

ただ、科学的に考えて、その理論に妥当性があるのか?ないのか?は、クライアント様の健康が関係しているので、とても重要な視点だと考えています。

海外の科学的に考える徒手療法家たちは、これから紹介するような研究結果から、鍼はプラセボであり、その効果は内因性オピオイドによるもの(DNIC)だと考える人が多くいます。

日本でも、サイエンスベースで考えられる人が増えることを願っていおります。

それでは海外の研究を紹介していきます。

偽物の鍼治療と変わらない効果。

これは、偽の鍼(刺さないものだったり、他の研究だと爪楊枝など)と、実際の鍼で腰痛に対しての効果に差がなかったという研究です。

「中国の経絡システムを用いた実際の鍼治療は、様々な「偽の鍼」治療に比べて、慢性腰痛に効果的ではないという強い一貫したエビデンスを提供する。」

A Randomized Trial Comparing Acupuncture, Simulated Acupuncture, and Usual Care for Chronic Low Back Pain.

鍼はプラセボ効果。

この研究の結論として、鍼はプラセボ効果だけであり、刺す場所や刺激方法などの物理的な要素は関係ないというものです。

鍼治療のランダム化比較試験の解釈として、鍼にはプラセボ以上の特異的な効果は全くないということである。つまり、鍼は強力なプラセボ効果によって全て治療効果を得ている。」

「重要なのは、彼らが鍼治療を信じ、それからの利益を期待していたかどうかである。」

「鍼を刺す深さや持続時間、鍼の刺激方法や強度など、鍼を打つ際の物理的な要素は、鍼による治療効果の大きさに直接関係しないという臨床初見の結果とよく一致している。」

Is Acupuncture a Placebo Therapy?

この辺りは、カイロのどこの背骨に矯正をかけても効果が出たという研究と似ています。

鍼はDNICによるオピオイド鎮痛。

強い刺激や痛い刺激で脳内から放出される、オピオイドによるプラセボ鎮痛だということです。

つまり、DNIC効果によるものです。

さらに興味深いのが、膝や脊柱の手術のように侵襲性が高い方法は、鍼と同じようにプラセボ(DNICによるオピオイド)で効果が出ているのでは?という視点です。

「これらの知見を総合すると、鍼治療とプラセボによる鎮痛効果は、共通のオピオイド依存性神経メカニズムを介している可能性があることを潜在的に示唆している。」

「興味深いことに、この知覚された侵襲性とより強いプラセボ効果との推測された相関関係は、関節鏡視下膝手術や脊椎椎体形成術などの、痛みに対する多くの外科的介入の偽対照臨床試験によってさらに裏付けられ、実際の侵襲的治療法と偽の侵襲的治療法で同等の結果が報告されている。

Is Acupuncture a Placebo Therapy?

鍼の副作用の研究。

刺すということは、副作用も当然ありうるわけです。日本では6%と少ないですが、海外だと重篤な副作用もあるとの報告です。気胸はたまに聞きますし、野球選手が神経に鍼を刺されて問題になったというニュースや、鍼が折れて残ってしまったなども過去には日本で流れていました。

232人の鍼灸師が参加し、2180人の患者が治療を受け、全体で14,039回のセッションがあった。合計で、8476.03%)の有害事象が報告された。」

最も一般的な有害事象には、皮下出血と血腫370件、2.64%)が含まれ、続いて不快感(109件、0.78%)と刺鍼部の残存痛(94件、0.67%)が続いた。感染症や重篤な有害事象は報告されていない。」

A Multicenter Prospective Survey of Adverse Events Associated with Acupuncture and Moxibustion in Japan


・57件分のシステマティックレビュー

5名の死亡者を含む95名の重篤な副作用が報告された。気胸と感染症が最も頻繁に報告された副作用であった。結論として、多くのシステマティックレビューにおいて、鍼治療が痛みの軽減に効果的であるという真に説得力のあるエビデンスはほとんど得られていない。

Acupuncture: Does it alleviate pain and are there serious risks? A review of reviews

まとめ

鍼の効果は、強いマッサージや痛みを与える徒手療法全般、カイロと同じくDNICによるプラセボ鎮痛であるというのが、科学的に見た答えです。

実際、勉強熱心な鍼灸の先生も知り合いにいますが、そういった方は刺さない鍼(貼ったりするもの)であったり、軽い皮膚刺激のようなものを行っています。その場合、副作用はないのでまだ良いかと思います。

また、その場は筋緊張が緩むのですが、すぐにより硬くなる場合も多いとの話も聞いています。これも強いマッサージを繰り返し受けていると、筋肉がどんどん硬くなってしまうのと同じ機序だと思われます。

DNICによるプラセボだとしても、それで楽になる方もいらっしゃるので全否定はしませんが、もし「鍼はどうですか?」と言われた場合、「科学的にはお勧めできません」と答えます。

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