カイロプラクティックの効果は、骨のズレがハマったからではなく、DNIC効果によるオピオイド鎮痛。

カイロプラクティックの効果は、骨のズレがハマったからではなく、DNIC効果によるオピオイド鎮痛。

SENSIBLE SOLUTIONS 横浜大倉山の整体ブログ。

カイロプラクティックの理論とは?

背骨がサブラクセーション(亜脱臼)、ズレることが、様々な症状の原因であり、それを手で矯正(アジャストメント/スラスト)するというのが基本的でよく言われている理論です。

ただし、サブラクセーションは医療用語ではなく単なるカイロ業界用語という点に注意が必要です。つまり、客観的&科学的な事実ではないということです。

もし本当に背骨がズレていたら、すぐに整形外科に行かないと大変なことになります。

また、頚椎へのマニピュレーションによる事故が世界中で起きており、日本でも厚労省から問題視されています。

サブラクセーションはないという研究

色々な人種な地域など、多くの人々を調べてもサブラクセーションという現象はない。

つまり、疫学的なエビデンスがないので、そういった言葉を使わないようにという研究結果があります。

An epidemiological examination of the subluxation construct using Hill's criteria of causation 

どこの脊柱をアジャストしても効果は同じだったという研究

頚部痛の方を集めて、セラピストが背骨に対して徒手を加えるという実験があります。

2つのグループに分けました。

①症状があるとセラピストが判断した椎骨に徒手を行うグループ。

②ランダムに決めた椎骨に徒手を行うグループ。

結果は面白いことに、どちらのグループにもある一定の効果があったのです。

これはつまり、背骨のずれが調整されたから効果を感じたのではなく、その刺激によって脳から神経伝達物質が放出され、その鎮痛効果によるものだったということです。

Applying Joint Mobilization at Different Cervical Vertebral Levels does not Influence Immediate Pain Reduction in Patients with Chronic Neck Pain: A Randomized Clinical Trial

オピオイドによるDNIC効果

この研究では、脊柱マニピュレーションによって、オピオイドが出て下行性疼痛抑制が起こったのでは?という結論が出ています。

The Role of Descending Modulation in Manual Therapy and Its Analgesic Implications: A Narrative Review

つまり効果の機序としては「DNIC」、強い早い刺激で、脳からオピオイドやドーパミンが出ることで、一時的に痛みが減り、筋緊張も減るという効果です。

強いマッサージや鍼と同じ機序ですので、すぐ元に戻りますし、筋緊張は増える可能性があります。

DNICについて>>

副作用もあり、特に首は危険

これは大切な内容なので論文を引用します。

「システマチックレビューにより、すべてのカイロプラクティック患者の約半数が、軽度から中程度の一時的な副作用を経験していると結論付けられた。

さらに2つの前向き研究は、このような副作用が患者の30%および61%で発生することを報告した。

カイロプラクティックが軽度の副作用の非常に高い発生率と関連しているという否定できない証拠がある。

上部脊椎の脊椎マニピュレーションは、しばしば深刻な血管事故に関連付けられている。

システマチックレビューは2001年11月までのデータを要約し、最新のエビデンスのレビューを更新した。

これにより、約700の重篤な合併症と約50人の死亡が明らかになった。

Chiropractic: A Critical Evaluation
Edzard Ernst, MD, PhD, FRCP, FRCPEd Complementary Medicine, Peninsula Medical School, Universities of Exeter & Plymouth, Exeter, United Kingdom

これが科学的な事実です。

まとめ

カイロと名乗っていても実際は、他の徒手療法を混ぜているまたは、全くカイロをしていない場所も多いので一概には言えません。

しかし、高速度で行う「バキバキ系」には、科学的な根拠もなく危険性があるので止めることをお勧めします。

腰痛の研究ですが下記のように、他のアプローチより有効性が低いのは、鎮痛の機序と副作用のリスクを考えると妥当かと思われます。

「脊椎マニピュレーション療法は、一般開業医のケア、鎮痛薬、理学療法、運動、または腰痛教室を上回る統計的または臨床的に有意な利点はなかった。慢性腰痛患者の結果は同様だった。

結論:脊髄の操作療法が、急性または慢性の腰痛患者に対する他の標準治療よりも優れているという証拠はない。」

Spinal Manipulative Therapy for Low Back Pain A Meta-Analysis of Effectiveness Relative to Other Therapies

ちなみに、海外の最新のカイロでは骨がずれるとか、ハマるとか、歪むということはもう言わなくなってきているそうです。深部の関節や筋肉に刺激を加えることで姿勢を変えるという、刺激+神経生理学的な変化と捉えてきているようです。ただ、強い刺激はすぐに元に戻るので、科学的には推奨できないという考えが妥当だと思います。

また、日本のカイロと海外のカイロでは理論更新のスピードが全く異なるという、カイロを昔やっていた先生の意見も聞いたことがあります。

海外の情報を学ばない日本の徒手療法家は多いので、徒手療法全般に言えるなと個人的には思います。

科学は常にアップデートしていくものなので、常に最新の理論を英語で学んでいくという姿勢は1番大切ですね。


 

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